筋トレが続かないんだよね。
たまにやって、またサボっての繰り返しで…
そこが一番の難関だからね〜。
どうしても無理なら心理学的アプローチでトライしてもいいかもよ??
心理学的アプローチ!?
なんだか効きそう!
どうやるの??
そんな真新しいことではないよ。
元々はセールススキルだけど、それを自分に応用するんだ!
こんにちは、ももじり(@momojiri_fit)です。
先日こんなツイートをしました。
たまに、読書とか筋トレに対して「もっと昔からやってたら良かった」って思うけど、自分が必要に感じてるタイミングだったから素直に受け入れられたのであって、興味関心がない状態で出会ってても見向きもしないんじゃないかとも思う。
— ももじり三千人将@増量中🐖 (@momojiri_fit) 2020年12月26日
本人のモチベーションがないときには、他人が何を勧めてもやらないですよね。
始めたとしても継続できないでしょう。
物事を始めて継続するには、きっかけや理由が非常に大切です。
わかるけど…
きっかけなんて、なかなか見つけられないし。
筋トレにそこまで大きな理由なんてないよ。
こう思うのが普通でしょう。
しかし、自分で上手くきっかけを与えられたらどうでしょう?
自分で継続のための理由を上手く与えられたらどうでしょう??
実は、心理学的な仕組みを理解すれば、そういったコントロールは不可能ではありません。
メンタルを制するものは継続を制します。
今回はそれらを紐解いていきましょう。
- 人の行動原理がわかる
- 人を行動させる心理テクニック
- 筋トレやダイエットの継続に有効な方法
筋トレの継続に関わる心理学
これを強く考えるきっかけとなった、ある書籍があります。
それがこちらの本。
影響力の武器。
内容としては、マーケティングやセールスのテクニックが詰め込まれた一冊。
他者から「YES」を引き出すために、人間の行動原理が徹底解説されています。
心理学の分野からの知見も多く、我々は普段気付かぬうちに行動を左右させられていることが記されています。
本来、これらはビジネスや日常の交渉において、他人に向けて活用するもの。
しかし、今回はこのテクニックを自分自身に使うのです。
人間の性質に訴えかけるので抗えません。
言わば、自己洗脳的なイメージ。
え、なんか危なそう…
大丈夫なの??
大丈夫。
基本的に危険なものではありません。
具体的なアクションは後述しますが、それ自体は既に知っていることばかりだと思います。
ただ、そのメカニズムまでは知らない人がほとんど。
理解して行うのと、知らずに行うのでは雲泥の差です。
また、これらを知っておくことで、世の中のあらゆる商法的な誘導から身を守ることもできます。
コミットメントと一貫性
はい。今回のメインディッシュです。
一見すると難しいワードですね。
逃げたくなると思いますが、大丈夫。
先ほどの「影響力の武器」の中でも紹介されていることで、人間誰もがみな持っている性質の一つ。
コミットメントと一貫性
- 人間は一度決めたことを貫きたい
- コミット(約束・誓約)すると、それはより強固になる
人間はこれらの性質があります。
例えるとこんな感じ。
じゃあ、ちょっとコレお願いしたいんだけどいいかな??
ドサッ(大量の仕事 or 嫌な仕事)
え、ああ…
うん。いいよ…
会話の開幕で要件を言う前に「明日、暇??」と尋ねました。
それに対し、めたぼーくんは「暇だよ」と立場を表明しましたね。
その後、あまり嬉しくないお願いをされています。
しかし、どうでしょう?
断らずに引き受けています。
「暇だ」という立場を表明(コミット)してしまったがために、これを後から曲げたくないという心理が働いています。
もちろん断れる人もいます
ちなみに、やり過ぎるとたぶん嫌われます笑
こういったものが、コミットメントと一貫性が働いている状況。
上の事例以外にも、こんなようなことって日常に死ぬほど溢れていると思いませんか??
そうなんです。
めちゃくちゃ怖いんです。
でも、これを自分に利用すれば、気が進まないことを押し進めることもできます。
まぁ、初めはいいかもしれないね。
でも、筋トレは嫌々やっててもダメなんじゃないの??
我慢は続かないって言うし…
その通り。
ただ、それも解消できるテクニックがあります。
「コミットメントと一貫性」に関わる心理テクニック
ここでは、「コミットメントと一貫性」に付随するテクニックをご紹介します。
難しく考える必要はありません。
むしろ、日常でもよく遭遇していることばかりです。
それらのカラクリを理解しましょう。
テクニックは2つあります。
心理テクニック
- フット・イン・ザ・ドア・テクニック
- ローボール・テクニック
順に解説していきます。
フット・イン・ザ・ドア・テクニック
簡単に言うと、小さな要求から始めて、最終的に大きな要求を飲ませるテクニック。
段階的要請法とも呼ばれます。
こちらも事例を見てみましょう。
フット・イン・ザ・ドア・テクニック
段々と要求が大きくなっていっていますね。
最初は試着だったが、最終的には購入に至ります。
決して最初から購入の要求はしません。
これは「YES」と答えたことが、相手に対して小さなコミットメントに当たります。
そのため、一貫性を保ちたくなってしまい次の要求も飲みやすいといった心理。
ローボール・テクニック
こちらは最初は悪条件を出さずに交渉し、承諾したあとで悪条件を追加したり、好条件を取り除く方法。
承諾先取り法とも呼びます。
たしかに、そう思いますよね。
でも、これもよくある話なんです。
ローボール・テクニック
こういった商法もよく見かけませんか??
最初は無料で利用できるサブスクリプション(定額サービス)なんかは、この手の売り方が多いですね。
無料期間が終わる頃には、契約を続ける別の理由が既に完成してしまいます。
成約した当初と条件を変えられても、そのタイミングでは別の理由がその決定を支えてしまうのです。
一貫性とコミットメントは誰もが持っている人間の性質。
これを逆手にとったテクニックを用いると、人間は行動を左右されやすくなる!
筋トレを継続するための「コミットメントと一貫性」
さてさて、何もこれらを悪用しようという訳ではありせん。
今回の対象者は自分自身なのですから。
本書でも、本来これらの人間の性質は「生活を豊かにするため」にあると主張しています。
では、一貫性とコミットメントを活かした継続の方法を紹介しましょう。
継続テクニック
- 他人への目標宣言
- モノや環境への投資
- 一度でも成果を出す
ここに来て、まさかの超ベタな方法。
おいおい、聞いたことあるし!
フツーのことかよ!
とか思わないでください。笑
大事なのは、これらのカラクリが「コミットメントと一貫性」だと理解しているかどうか。
それが、抗えない程にバチくそ強力であることを既にアナタは知りましたよね。
継続テクニック① 他人への目標宣言
よく言われていますが、これも本当に効きます。
「コミットメントと一貫性」に当てはめると、目標を宣言することが、「立場の表明」であるコミットメントに該当しますね。
そしてその一貫性を保とうとする。
簡単に言えば、引っ込みがつかなくなるという訳です。
これは、出来るだけ多くの他人の目に触れると更に効果が上がります。
つまり、「目標を書いて晒す」。
これです。
い、いや…
俺、目標を宣言する相手なんていないし…
友達少ないし…
はい。
言い訳なし。
ノーエクスキューズですよ。
そこで役立つのが、SNS。
実際に目標を認知されたか否かは問題ではありません。
なので、フォロワー数とかインプレッション数なんかも関係なし。
不特定多数の人に目標を表明することに意味があります。
継続テクニック② モノや環境に投資する
「カタチから入る」なんて言葉もありますね。
あれは、それなりに心理効果もあります。
テクニックの項でもご紹介しました、フット・イン・ザ・ドア・テクニックに当たります。
段階的要請法。
「小さなYESの積み重ねが、コミットメントとなり一貫性を生む」でしたね。
自分自身に対するコミットメント
- ダンベルを購入→筋トレする
- ジムに入会する→筋トレする
- ウェアやシューズを買う→筋トレする
- サプリを買う→筋トレする
一つ一つの持続的な効果は小さいですが、連続的なアクションで推進力を得られます。
モチベーションが低下しがちな初期には特にオススメ。
継続テクニック③ 一度でも苦労して成果を出す
え、ちょっと矛盾してない??
成果を出すために継続したいんだけど…??
その通り。
少し矛盾しているように聞こえますが、これはローボール・テクニックの応用。
ローボール・テクニックは承諾先取り法でしたね。
「後から好条件を取り除いたり、悪条件を出しても、その行動を続ける理由が新たに出来上がる」といった人間の性質を利用したテクニック。
そして、この性質は「努力や苦労」を伴った場合、それが大きければ大きいほど強く働きます。
日常でマイナスに働いてしまうことは往々にして見かけます。
努力や苦労がマイナスに働いてしまうケース
- 苦労して付き合った恋人が超地雷でも別れられない
- 苦労して入社した会社が超ブラックでも辞められない
- 長時間行列に並んで食べたラーメンが不味かったけど低評価をつけられない
何かを得るために苦労しているがゆえに、一貫性を保ちたくなってしまっているのです。
少しネガティブな事例を紹介しましたが、筋トレではこれをプラスに働かせます。
筋トレは漏れなく「キツい」ですよね。
これが上で言う「苦労」にあたりますので、良い方向に働きます。
そして、成功体験が頑丈な柱を築き上げます。
筋トレで得られる成功体験
- 筋力アップ
- 自己管理能力アップ
- 健康的になる
- 達成感を得られる
- 見た目が改善される
これらが「成功体験の柱」を作ります。
苦労して得た柱は、めちゃくちゃ太くて強力な支えになります。
ちょっとや、そっとじゃ折れません。
次に、悪条件の追加。
それは運動強度アップが該当します。
筋トレでは、自分が成長するにつれて負荷もどんどん大きくなります。
えーと…
最初持った重量の2倍なんですが…
最初こなした回数より多いんですが…
トレーニング時間も伸びてるんですが…
なんてことも。
コレ、言ってしまえば始めた当初に提示されていなかった悪条件ですよね。
最初よりトレーニング強度が高くなり、辛くなるんですから。
それでも、筋トレで成果を出せると「やめる」という行動には至りません。
なぜなら、成功体験の柱がそれ以上に超強いから。
ローボール・テクニックを筋トレに用いる
筋トレすると自信がつくよ!
なんて、トレーニーに言われるけど、そんなの聖人君子みたいなヤツだけだろ!
って思っていた人も少なくないと思います。
しかし、その「嘘くさい綺麗事」は、こうして科学的にも証明できることなんですね。
トレーニーが漠然と口にしていた「自信」の正体は、「成功体験の柱」の集合体だったという訳です。
「自信」はスピリチュアルではなく、科学!
理由があるから筋トレをするのではなく、筋トレすることで継続の理由が作られる!
筋トレを継続する心理学的アプローチ まとめ
今回は、いつもとは別の切り口から筋トレの継続について触れてみました。
ちょっと難解でイメージしづらかったかもしれません。
まとめておきます。
項目 | 内容 |
---|---|
コミットメントと一貫性 |
|
フット・イン・ザ・ドア・テクニック | 段階的要請法。
小さなYESを繰り返すことで、大きなYESを引き出す方法。 筋トレではモノや環境に投資すると、行動に繋がりやすい。 |
ローボール・テクニック | 承諾先取り法。
最初とは異なる条件と後から突きつけられても、他の理由が決定を支える。 筋トレで一度苦労して成果を出すと、継続する強い理由になる。 |
メンタルコントロールが自由自在にできれば、何も苦労することはありません。
ですが、現実はそうもいかない。
人間は感情や環境に「反応」してしまう生き物です。
ただ、その反応に関する「ルールや法則」を把握していれば、それ以上に有利なことはありません。
あとはそれらに沿うように、行動や環境を整えれば良いだけなのですから。
筋トレに限らず、継続したいこと全てに今回のアプローチは応用できます。
筋肉だけでなく、心に関しても人間という生き物を理解したいものですね。
↓マジでオススメ!参考書籍「影響力の武器」
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