筋トレは結構工夫してやってるんだけどなぁ…
なかなか成果が出ない…
それじゃあ…
ちょっと、原理・原則から離れちゃってるね。
原理・原則〜??
なんだか難しそう…
難しくはないよ。
ただ、当たり前過ぎて情報としての真新しさはないんだ。
でも、筋トレではすごく大事な考え方だよ。
こんにちは、ももじり(@momojiri_fit)です。
今回はトレーニングの原理・原則についてお話しします。
原理・原則と言うとなかなか難解なイメージを持たれやすいですが、基本中の基本です。
むしろ、みんな周知の事実ばかりでしょう。
しかし、これら原理・原則を言語化して改めて見つめ直すことは非常に大切です。
成果が思うように出ていない時、これらの基本に立ち返ると、意外とできていないことが多かったりします。
全トレーニー必須の3原理5原則を今一度噛み締めましょう。
- トレーニングの3原理5原則
- 原理・原則の実用例
トレーニングの3原理5原則
物事には、必ず原理・原則が存在します。
これは、筋トレも然り。
「トレーニングの3原理5原則」というものがあります。
トレーニングの3原理5原則
- 過負荷の原理
- 特異性の原理
- 可逆性の原理
- 全面性の原則
- 漸進性の原則
- 反復性の原則
- 個別性の原則
- 意識性の原則
これらの原理・原則は筋トレを行うにあたって、逃れられないもの。
理解しておくことで、自身のトレーニング方針を見失わずに進めることができます。
原理・原則とは
ここでは、それぞれ辞書の言葉を借ります。
原理
1 事物・事象が依拠する根本法則。基本法則。「てこの原理」「民主主義の原理」
2 哲学で、他のものを規定するが、それ自身は他に依存しない根本的、根源的なもの。
goo辞書より引用
原則
多くの場合に共通に適用される基本的なきまり・法則。「原則を立てる」「原則から外れる」「原則として部外者の立ち入りを禁止する」
goo辞書より引用
難しく考えず、ざっくりと表現すると以下のようなこと。
原理・原則とは
- 原理:事実・現象
- 原則:原理に基づいて定めるルール
これをトレーニングの場面で応用したものが、トレーニングの3原理5原則となります。
なぜトレーニングに原理・原則が必要なのか
筋トレ初心者の場合、右も左もわからないことが多い。
そんな中でこのトレーニングの原理・原則を知っているかいないかでは、効果に大きな影響を及ぼします。
原理・原則に反したトレーニングとはどのようなものでしょうか??
原理・原則に反したNGトレーニング
- 万年同じ負荷でのトレーニング
- 数ヶ月に1回の低頻度なトレーニング
- 軽過ぎる or 重過ぎる負荷でのトレーニング
これらは、全てトレーニングの原理・原則に反したトレーニングです。
悲しいことに、こういったトレーニングを行なっている初心者は少なくありません。
なぜならば、やっている本人は一生懸命であり、辛いのです。
しかし、頑張りや辛さが評価されて筋肉が成長する訳ではありません。
トレーニングの3原理
まずは、トレーニングの3原理から。
原理とは事実であり現象。
トレーニングをする以上、曲げられない、逃げられないものです。
トレーニングの3原理
- 過負荷の原理
- 特異性の原理
- 可逆性の原理
しっかり押さえておきたいポイントです。
トレーニングの3原理-① 過負荷の原理
その名の通り、普段よりも強い負荷をかけることが効果的という原理です。
過負荷の原理の例
- スクワット60Kg×5回→65Kg×5回
- スクワット60Kg×5回→60Kg×10回
- クオータースクワット→フルスクワット
負荷の上げ方は一つだけではありません。
順に解説していきます。
過負荷の原理の実践① 重量を上げる
最も簡単でわかりやすい過負荷の方法です。
数値で追うことができる指標の一つで、成果確認としても優れています。
後に登場する「漸進性の原則」と合わせて行うことが基本になります。
1.25Kg、2.5Kgなどの微量な重量アップでも、立派な過負荷です。
過負荷の原理の実践② 回数を上げる
回数を増やすことも過負荷として捉えてよいでしょう。
筋肥大を狙う場合は、あまりにも高回数になると有酸素的な運動に変化してしまう可能性があるので注意しましょう。
過負荷の原理の実践③ 可動域を広げる
可動域を増やすことでも過負荷を実現できます。
重量や回数と違い、数値で変化を捉えられないので、体感値として扱わなければいけません。
そのため、記録がしづらいことが難点。
過負荷の原理はトレーニングにおいて最重要といっても良い原理!
必ず覚えておこう!
トレーニングの3原理-② 特異性の原理
トレーニングをした内容や部位にしか効果がないという原理。
これも、当たり前ですね。
ただ、言葉にするとなんだか新鮮です。
特異性の原理の例
- ベンチプレスをやりこんでも脚は筋肥大しない
- 野球を練習してもサッカーは上手くならない
上記は極端な例ですが、これを分別できていないトレーニーは中級者以上でも結構います。
特にSNSなどでは、「そのトレーニング効果あるの?論争」や「使える筋肉or使えない筋肉論争」がよく見られます。
これらは、特異性の原理を理解できていれば防げることが多いです。
トレーニーの数だけトレーニングには目的があります。
それら全てのトレーニングをごっちゃにして考えるのではなく、分別して考えることが大切なのです。
トレーニングの3原理-③ 可逆性の原理
トレーニングをやめると、元の身体に戻ってしまうという原理。
後の反復性の原則とも若干被りますが、継続して行なっていくことが大切になります。
可逆性の原理の例
- パーソナルトレーニングにて数ヶ月間の短期集中でダイエットに成功
- その後トレーニングも食事管理もやめて、元の身体に戻ってしまった
このようなことは、容易に想像できますね。
身体は生活習慣に見合った体型になっていきます。
身体は生活習慣を写す鏡!
トレーニングや食事管理もサボれば戻る!
トレーニングの5原則
ここからは、トレーニングの5原則。
トレーニングの5原則
- 全面性の原則
- 漸進性の原則
- 反復性の原則
- 個別性の原則
- 意識性の原則
原則とはルール的なもの。
このルールに従ってトレーニングを行うことで、よりトレーニングでの効果を引き出すことができます。
オリジナルのルーティーンを突き詰めるのも悪くありませんが、まずは再現性の高い方法に則って行うことをオススメします。
トレーニングの5原則-① 全面性の原則
簡単に言えば、全身を満遍なくトレーニングした方が効果的という原則。
初心者ほど、好きな部位をやりたがります。
その気持ちよーくわかります。
最初はそれでもよいかとも思います。
しかし、トレーニングでは狙った筋肉以外も使うことが多い。
全面性の原則の例
- ベンチプレスでは広背筋も使う
- ベントオーバーロウでは大臀筋、ハムストリングも使う
- スクワットでは脊柱起立筋も使う
このように、様々なところで主動筋以外も動員されています。
全身を鍛えることで、最終的に育てたい部位の成長にも繋がるでしょう。
トレーニングの5原則-② 漸進性の原則
「漸進」とは段階を踏んで、少しずつ進むという意味があります。
「過負荷の原理」と合わせて「漸進性過負荷の原則」や「プログレッシブオーバーロード」とも呼びます。
漸進性の原則の例
- ベンチプレス
60Kg×10回→62.5Kg×10回 - スクワット
100Kg×5回→100Kg×7回
重量や回数を一気に増やすのではなく、少しずつ増やすこと。
増やす幅は特に決まっていませんので、自分の限界を見極めつつ、ギリギリを攻める感じでいきましょう。
自分の100%をほんの少し超えられればOK。
千里の道も一歩から!
少しずつ負荷を増していこう!
ケガやオーバーワークも防げる!
トレーニングの5原則-③ 反復性の原則
反復して継続しないとトレーニングの効果が出ないという原則。
「継続性の原則」とも呼ばれている。
これも超重要な原則の一つ。
筋トレに限ったことではないですね。
俺はトレーニングは継続できてるからね!
高みの見物といきますかね♪
と思っていた人も、実は盲点となっている部分もあります。
反復性の原則の例
- トレーニング種目がバラバラ
- 習熟度が上がりづらく、成果も確認できない
案外、トレーニングの継続はできていても、種目の継続はまちまちという人は多いのではないでしょうか?
自分の軸がしっかり保てていない人は、トレーニング種目が気分や流行に左右されがち。
トレーニングの習熟度はトレーニング効果にも直結します。
超大切な原則の一つ!
トレーニングの継続は大前提!
種目の継続も大切!
トレーニングの5原則-④ 個別性の原則
人間は個々によって様々な前提条件が異なります。
それらの目的に合わせた適切なトレーニングが必要という原則。
これも当然ですね。
トレーニーの数だけ前提条件があります。
様々な前提条件
- 年齢
- 性別
- 体型
- 体質
- トレーニングの目的
- スポーツ経験
- 運動習慣
- 持病の有無
などなど。
これらによって最適なトレーニングは変化します。
個別性の原則の例
- 男性、20代、運動習慣アリ、筋肥大
- 女性、40代、運動習慣ナシ、ダイエット
- 男性、30代、運動習慣アリ、筋力アップ
①と②と③ではトレーニングアプローチは全く異なります。
なので、自分で情報収集するときも「自分に適しているか」は常に自問自答しましょう。
個人が持つ前提条件でトレーニング内容は変わる!
どんなトレーニングでも、万人に同じ効果が期待できるとは限らない!
トレーニングの5原則-⑤ 意識性の原則
トレーニングの内容や狙いを、しっかり意識した方がトレーニングの効果が上がるという原則。
習慣化できてくると同時に、自分の中から薄れていきやすいマインドでもあります。
意識性の原則の例
- トレーニング時の筋肉への意識
- メニュー構成の狙い
- 重量や回数の狙い
- トレーニングの目的
こういったことを、意識できているかでトレーニングのクオリティが変わります。
世の中には、意識せずともなんとなくで成長する人もいますが、そうではない人も多い。
意識を向けてトレーニングに臨むことで、思いもしない結果になるかもしれません。
トレーニングの3原理5原則は永久不滅
では、トレーニングの3原理5原則をまとめてみましょう。
トレーニングの原理・原則 | 内容 |
---|---|
過負荷の原理 | いつもより強い負荷をかけることで効果が向上する |
特異性の原理 | やった内容や部位にしか効果がない |
可逆性の原理 | トレーニングをやめれば元の身体に戻る |
全面性の原則 | 全身を満遍なく鍛えることが効果的 |
漸進性の原則 | 少しずつ進むことが効果的 |
反復性の原則 | 繰り返し行なって継続しなければ効果は出ない |
個別性の原則 | 個人の前提条件によって最適なトレーニングが異なる |
意識性の原則 | 目的やトレーニング動作を意識することで効果が向上する |
この原理・原則は超本質的で永久不滅です。
トレーニング初心者でも上級者でも不問。
トレーニング歴が何年になろうが、変わりません。
逆を言えば、どんなに斬新で効果的だと言われている手法でも、この原理・原則から逸脱すれば、トレーニング効果が薄れることは想像に難くないですね。
あらゆる試行錯誤を行うことは素晴らしいですが、それらはあくまでも、この原理・原則の上に成り立つものなのです。
トレーニングをこれからも続けていく以上、覚えておいて損はないでしょう。
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