こんにちは、ももじりです。
今回は、あの山本義徳先生の著書を紹介します。
僕もガツンと筋トレに対する考え方を変えられました。
それほど、色んな衝撃を受けた本です。
本書は「理論編」と「実践編」の二部構成となっています。
もはや”筋トレの聖書”的な位置づけになりそうな勢い。
今回は理論編を紹介します。
さっそく、書籍データを見ていきましょう。
「ウエイトトレーニングー理論編ー」の書籍データ
書籍データ
項目 | データ |
---|---|
出版社(発行所) | NextPublishing Authors Press |
初版発行日 | 2018/7/6 |
ジャンル | 筋トレ |
ページ数 | 162ページ |
目次 |
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専門性 | |
読みやすさ |
こんな人にオススメ!
- トレーニングが停滞している
- 筋肥大やトレーニングのメカニズムが知りたい
- 山本先生ファン
「ウエイトトレーニング-理論編-」の著者
1969年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。
ボディビル・パワーリフティング界のレジェンドで国内、海外の大会では優勝も多数あり、知らぬ者はいない。
トレーナーとしては格闘家から一般人まで幅広いクライアントを指導する。
これまでに、格闘家はニコラス・ペタス、フランシスコ・フィリオ、神取忍、メジャーリーガーではダルビッシュ有、松坂大輔をはじめ、多くのクライアントを指導。
1998年、NPCアイアンマン・アイアンメイデン(ライトヘビー級)優勝。
2005年、NPCトーナメント・オブ・チャンピオンズ(ヘビー級)優勝。
引用:山本義徳(2018年7月6日)
『ウエイトトレーニング-理論編-』
発行:NextPublishing Authors Press
言わずと知れた筋肉博士。
元ボディビルダーであり、トレーニング指導者。
早稲田大学政治経済学部卒業の超博識。
サプリメントに関しても、凄まじい知識量です。
特にトレーニング指導者としては、とてつもない権威性を誇ります。
世界レベルのトップアスリート達をクライアントとした指導経験があります。
「ウエイトトレーニングー理論編ー」のマインドセット
本書の冒頭にある先生の言葉が、めちゃくちゃ刺さります。
本書のマインドセット
トレーニング方法は千差万別であり、トレーニーが1000人いたら、そこに1000種類のトレーニング法があると言ってよいでしょう。
そして1000人とも、それなりに発達しています。
この現象は良いことでもあり、悪いことでもあります。
適当にトレーニングしても、発達させることは可能です。
しかしそのせいで、自分が回り道していることに気づけないのです。
エクササイズの種類や頻度、セット数、レップス、インターバルなど、トレーニングプログラムを構成するファクターは多岐に渡ります。
それを「個人差」という言葉で片付けて思考停止するのではなく、それぞれにおける最適の数値をもとめ、もっとも効率的にトレーニング効果を得られるプログラムを追求していく。
それが筆者のライフワークです。
引用:山本義徳(2018年7月6日)
『ウエイトトレーニング-理論編-』
発行:NextPublishing Authors Press
思考停止。
まさに、自分が陥っていました。
筋トレは人それぞれで効果が違うから。
と、一括りにまとめていました。
でもそれは、実際は何も考えていないのと同じでした。
しっかり、自分の頭で考え、その上で自分に合ったプログラムを模索すべきです。
「ウエイトトレーニング-理論編-」で語られる筋発達のメカニズム
ここから、いよいよ理論に入っていきます。
まずは、筋肉が成長するメカニズムや考え方を共有します。
ストレス応答と101理論
筋肉が発達するということは、どういうことなのか。
ズバリ、「トレーニング」というストレスに対する身体の応答です。
人間は生命の危険から守るようにできています。
トレーニングによる刺激も例外ではありません。
筋肉におけるストレス応答は下記のようなフェーズに分けられます。
- 警告反応期…筋肉痛
- 抵抗期…筋肉発達
- 疲弊期…筋肉の低下、怪我
このようなストレス応答が、我々の身体では起こっているのです。
そして、ここから山本先生は次のように主張します。
本書の主張
- オーバートレーニングは存在する
- 101の理論、必要な刺激
順に見ていきましょう。
オーバートレーニングは存在する
上のストレス応答の段階でもわかるように、筋肉は「疲弊」します。
つまり、オーバートレーニングは存在します。
「オーバートレーニングは存在しない」なんて言われたりもしますが、大嘘です。
この疲弊期に陥らないようにトレーニングする必要があります。
101理論、必要な刺激
オーバートレーニングにならない範囲での、効果的な刺激とはどのくらいなのでしょうか?
山本先生の主張は以下の通り。
101理論
現在の筋肉の能力が100だとしたら、101の刺激だけ与える。
それで十分なのです。
引用:山本義徳(2018年11月1日)
『ウエイトトレーニング-理論編-』
発行:NextPublishing Authors Press
ここで、150や200の刺激は、単に回復を遅らせるため不要だと言います。
僕らトレーニーは、ついついやり過ぎてしまうことが多い。
山本先生は、筋肉への刺激を電気のスイッチに例えています。
101理論 適度な刺激
電灯をつけるときのことを考えてみましょう。
スイッチを一回押せば、それで電気は点きます。
これが”メッセージが伝わった”ということ。
200の刺激を与えるということは、スイッチを強く押す、あるいはスイッチを押し続ける、ということであり、どちらも全く意味がないのです。
身体にとって「これはストレスだ」と判断されれば、それで十分なのです。
引用:山本義徳(2018年7月6日)
『ウエイトトレーニング-理論編-』
発行:NextPublishing Authors Press
筋肉への負荷は多すぎても、少なすぎてもダメ!
適切な過負荷が大切!
物理的刺激と化学的刺激
ウエイトトレーニングで与える刺激には二つ種類があります。
筋トレが与える二つの刺激
- 物理的刺激:1RM70~90%×中レップで行うトレーニング
- 化学的刺激:1RM30~40%×高レップで行うトレーニング
物理的刺激はウエイトトレーニングにおいて、科学的根拠も多く古くから効果のあるトレーニングとして知られています。
一方、化学的刺激は近年の研究で効果が実証されてきました。
ハイレップで行うことで、疲労物質の蓄積や活性酸素が増加します。
このような筋肉内の環境悪化が、筋発達に化学的なストレスをもたらします。
「ウエイトトレーニング-理論編-」が示す最適な筋トレ
ウエイトトレーニングでの最適とは何でしょうか?
考慮すべきファクターはたくさんあります。
山本先生が提唱する方法を、一部見ていきましょう。
最適なトレーニング頻度
筋肉を成長させるには、トレーニングと回復が必要です。
そこで、考えるべきはトレーニング頻度。
数々の研究のメタアナリシスでは「同一部位を週2回」という頻度でのトレーニングが、最も筋肥大効率が高いと評されています。
しかし、日本人のトレーニング内容は、実はハード過ぎると言われています。
海外のボディビルダーが日本人のトレーニング動画などを見ると、「なんて、ハードにトレーニングしているんだ!」と驚くそうです。
日本人のようにハードに追い込むトレーニングの場合は、同一部位週2回では回復が追いつかない可能性があります。
- トレーニングをハードに行う場合は各部位を中4〜5日程度
- あまりハードにやらない場合は週2回
- 週1回の刺激では頻度が空き過ぎかもしれない
最適なセット数
セット数もトレーニーを悩ます大きな要素の一つ。
日本人の気質なのか、ジムでは多くのセットをこなす光景をよく見ますね。
しかし、2017年の研究レビューによると、以下の結論が出されています。
最適セット数の研究レビュー
トレーニング未経験社にとって上半身の発達において3セット以上行うことは、2セット以下と比較して効果があるわけではない。
トレーニング経験者にとっても3セット以上が明らかに効果的だとは言えないと結論しています。
引用:山本義徳(2018年7月6日)
『ウエイトトレーニング-理論編-』
発行:NextPublishing Authors Press
これに加え、本書では更に踏み込んで考察します。
提唱しているセット数
- 限界まで追い込むセット×2セット
- 追い込まないセット×4セット
「1セットで限界まで」は理想ではあるが、心理的限界も考えると難しい。
そこで、提唱されるのは筋肥大目的なら「2セットで限界まで」という方法。
「悉無律(しつむりつ)」という、筋線維が力を発揮するときの原理があります。
筋線維は全て同時に力を発揮できる訳ではありません。
順番に力を発揮していき、交代して力を発揮します。
筋発達には、全ての筋線維を疲労させなけばなりません。
となると、複数セットで追い込むことが現実的。
これは、追い込んだパターン。
追い込まないセット(楽という訳ではない)では、4セット程度で組むと良いとされています。
また、「筋力向上」が目的の場合は、フォーム最適化や神経系の改善も考慮しなくてはなりません。
その場合は、より多く動作を反復する必要があり、「5×5セット法」などが有効になります。
最適なレップスとTUT
何回挙げたか。
トレーニング強度の一つの指標です。
しかし、盲点になりやすいのが「テンポ」です。
1レップを何秒かけて行ったかを考えます。
同じ種目を10レップ行った場合
- 1レップ=1秒の場合は、筋肉が稼働している時間は10秒
- 1レップ=5秒の場合は、筋肉が稼働している時間は50秒
これだけ時間が変わると、筋肉への負荷も大きな差が生まれます。
このように、筋肉が緊張している時間をTime Under Tensionと呼びます。
頭文字をとってTUTです。
では、どちらが良いのか。
最適なTUTとレップス
- 素早く挙上
- 低〜中レップス
ベンチプレスを限界6レップスで行った研究によると、挙上速度が「ゆっくり」、「普通」よりも「爆発的」な挙上の方が筋活動が強くなりました。
スピーディに動かす方が筋活動は大きくなるそうです。
しかし、筋肥大効果としては、スローもスピーディもそれほど大差はありません。
では、レップスについてはどうでしょうか。
こちらも、本書に多くの研究結果が掲載されています。
それらの結果からは、低レップス(3〜5回)でも中レップス(8〜12回)でも筋肥大には大きな差はないといったことが言えます。
一部の研究では、上腕二頭筋に関しては、高レップス(25〜35回)でのトレーニングの方が筋肥大したという結果もあります。
これは、上腕二頭筋の筋繊維が理由となっているかもしれません。
レップスを考える上で、筋肉の形状を理解することも大切です。
筋肉には「紡錘状筋(平行筋)」と「羽状筋」が存在します。
筋横断面積の違いですが、簡単に言えば筋繊維の並び方の違いです。
これらの筋繊維には、力の発揮の得意分野が異なります。
腕の筋肉で見てみましょう。
筋線維の種類と特徴
- 上腕二頭筋=紡錘状筋=低〜中重量×高レップに反応しやすい
- 上腕三頭筋=羽状筋=高重量×低レップに反応しやすい
もちろん、全身の筋肉にも当てはまることです。
形状を意識しつつ、トレーニングにバリエーションを持たせましょう。
- ポジティブは爆発的に挙上すること
- 羽状筋は高重量・低回数に反応しやすい
- 低レップス(3〜5回)でも中レップス(8〜12回)でも筋肥大効果に大きな差はない。
- ただし、筋力向上効果は低レップスの方が有利
最適なインターバル
セット数やレップ数と同様に、気になる要素ですよね。
トレーニング時間全体で見ると、力を発揮する時間よりも長くなります。
本書では、以下のインターバルが推奨されています。
理想のインターバル
- 腕や肩(前中後で分けた場合)などの小さな筋肉は2〜3分。
- 脚や背中などの大きな筋肉では4〜5分
一般的な情報ですと、1分前後のインターバルが推奨されています。
成長ホルモンの分泌による理由からです。
しかし、大筋群のトレーニングでは、インターバル1分はかなり短くなります。
回復が不十分で、物理的刺激を与えることが困難になります。
大筋群のトレーニングを行なったことがある人なら、わかると思います。
なので、上記のインターバルが現実的とされています。
ここで、疑問が湧きます。
- インターバルは肩や腕などの小さい筋肉では2〜3分。
- 背中や脚などの大きい筋肉では4〜5分。
ウエイトトレーニングプログラム
ここまで、ウエイトトレーニングにおける最適を模索しました。
次はそれらをどのように組み合わせるかです。
今まで、何となくでメニューを組んでいた方は一度真剣に向き合ってみましょう。
本書で語られるトレーニングプログラムをご紹介します。
- 分割法
- 線形ピリオダイゼーション
- 非線形ピリオダイゼーション
- マンデルブロ・トレーニング
ウエイトトレーニングプログラム① 分割法
ここを読まずとも、多くの人が既に取り組んでいる方法ですね。
近年のフィットネスリテラシーが上がってきた証拠とも言えそうです。
しかし、いくつか注意点もあります。
分割法を始める前に
- 各部位の疲労を考慮する
- 何日も連続してトレーニングしない
- 各部位をできる限りフレッシュな状態で刺激する
- 1日のトレーニング量を均等に
- 相反神経支配を利用する
①各部位の疲労を考慮する
上腕二頭筋を鍛えた翌日に背中、上腕三頭筋を鍛えた翌日に胸などのトレーニングを行わないようにします。
共通で使う筋肉の疲労が蓄積すると、メインターゲットとしている筋肉にうまく効かなくなってしまいます。
②何日も連続してトレーニングしない
少なくとも2日トレーニングしたら1日は休むようにしましょう。
完全休養日が少ないと確実に疲労は蓄積していきます。
週に2〜3日は休むようにしましょう。
③各部位をできる限りフレッシュな状態で刺激する
オーソドックスな分割法として「プッシュプル」を取り入れている人も多いでしょう。
「胸+肩+三頭」や「背中+二頭」などの例です。
この場合、胸や背中のだけであれば問題ありませんが、腕や肩の発達には支障があります。
前半の種目で疲労してしまい、高重量を扱えなくなります。
それらの部位も発達させたい場合、フレッシュな状態で刺激することを意識しましょう。
④1日のトレーニング量を均等に
ある日は10種目、ある日は4種目と、日毎にバラツキがあることは望ましくありません。
また、組み合わせの際に、筋肉の大きさにも気をつけたいところ。
大筋群ばかり組み合わせると、とんでもないトレーニング量になってしまいます。
「大筋群1部位+小筋群1〜2部位」といった組み合わせが吉。
そして、トレーニングは1時間以内で完結するようにしましょう。
⑤相反神経支配を利用する
ある筋肉が働くと、その筋肉の拮抗筋がリラックスすることを相反神経支配と言います。
このとき、拮抗筋の回復を促すことができるのです。
例えば上腕二頭筋と三頭筋を同一の日にトレーニングすることは、この効果を享受でき、効率的に鍛えることができます。
胸や背中、大腿四頭筋とハムストリングも同じ関係性です。
トレーニングを始める前にこれらのポイントに注意しておきましょう。
では、分割数に合わせて見ていきましょう。
二分割
- 上半身と下半身に分けるパターン
「上半身」+「下半身+体幹部」 - 上半身を重視したパターン
「胸+背中+腹筋」+「肩+腕+下半身」 - トレーニング頻度
中3〜4日で各部位を刺激
三分割
- 胸と背中と脚を分けるパターン
「胸+二頭+腹」+「背中+三頭」+「脚+肩」 - 肩を三分割するパターン
「胸+二頭+肩前部+腹」+「背中+三頭+肩後部」+「脚+肩中部」 - 拮抗筋の組み合わせを優先するパターン
「胸+背中」+「肩+腕」+「脚+腹」 - トレーニング頻度
「A→B→休み→C→休み→A…」となるようにし、中4〜5日で各部位を刺激
四分割
- 山本先生のオススメパターン
「胸+二頭」+「脚」+「肩+三頭」+「背中+腹」 - 腕を強化したいパターン
「胸+肩前部+肩中部+腹」+「背中+肩後部」+「腕」+「脚」 - トレーニング頻度
「A→B→休み→C→D→休み→A…」と2日やって1日休み、中5日で回すサイクル。
オーソドックス&確実に効果が望める方法!
そんな中でも本書独自の分割もアリ!
気になる分割ルーティーンはガンガン試してみよう!
ウエイトトレーニングプログラム② 線形ピリオダイゼーション
線形ピリオダイゼーションは、筋肉への刺激の慣れを防止する組み方です。
線形ピリオダイゼーションのモデルプログラム
- 筋形質増大フェイズ
8〜15レップ×4セット(3〜4週間) - 収縮タンパク質増強フェイズ
4〜6レップ×1〜2セット(3〜4週間) - ネガティブフェイズ
4RM×レストポーズ法×1セット(2週間) - 回復フェイズ
15〜20レップ×2〜3セット(2〜3週間)
数週間毎にフェイズが設けられ、トレーニングの趣旨が変容します。
かなりプログラム的なトレーニングと言えるでしょう。
プログラムといえばピリオダイゼーションといっても過言ではありません。
重量や回数の記録がより重要になるので、それらも忘れずに!
ウエイトトレーニングプログラム③ 非線形ピリオダイゼーション
「筋幻惑法」なんていう、技名みたいなカッコいい異名があります。
それが、非線形ピリオダイゼーションです。
幻惑とはどういう意味か。
それは、ボディビルダーが古くから行っていること。
毎回のトレーニングの重量やレップス、種目までも変化させる方法です。
何に基づいて決定するか?
「そのときの気分」で決めるのです。
おいおい。
ここまで、理論だの研究結果だの言いながら進めてきたのに、気分!?
と怒らないでください。
気持ちはよーくわかります。
しかし、この非線形ピリオダイゼーション侮るなかれです。
線形ピリオダイゼーションと通常のトレーニングを比較した実験では、非線形ピリオダイゼーションが筋力・筋肥大で効果的であることを証明しています。
本書では、2週間やったら使用重量に変化を加える必要があるとしています。
トレーニーの感覚が信頼できる指標の一つでもあるという事実!
洗練された感覚や長年の経験蓄積されていれば、自分を信じることもアリ!
ウエイトトレーニングプログラム④ マンデルブロ・トレーニング
山本先生が提唱するトレーニングプログラムです。
YouTubeの動画でも解説されています。
山本先生のマンデルブロ・トレーニングの解説
実際には、非線形ピリオダイゼーションの一種です。
非線形ピリオダイゼーションでは、前述したようにトレーニーの「気分」や「感覚」で種目やセット数が決められます。
こうなってくると、トレーニーの経験に依存する形となります。
経験が浅いと、メチャクチャな内容になりやすいということです。
そこで、体系立てて非線形ピリオダイゼーションを再現したのが、マンデルブロ・トレーニングです。
マンデルブロ・トレーニング
- フェイズ1
8〜10レップスで構成する通常のプログラム - フェイズ2
3〜5レップスで構成するヘビーウエイトプログラム - フェイズ3
20〜40レップスで構成するハイレップスプログラム
このような構成になっています。
「フェイズ1→2→3→1…」と、繰り返してトレーニングを行います。
マンデルブロ・トレーニングでは、刺激によってフェイズが分けられます。
それぞれのフェイズについて、見ていきましょう。
フェイズ1
【8〜10レップスで構成する通常のボディビルプログラム】
- 8〜10RM×1〜2セット(追い込まない場合は4セット)
- 速筋と遅筋に物理的刺激を満遍なく与えることが目的
いわゆる、通常のトレーニングです。
一般的には、このフェイズのトレーニングを繰り返すだけで、ある程度の筋発達は期待できます。
フェイズ2
【3〜5レップスで構成するヘビーウエイトあるいはネガティブプログラム】
- 3〜5RM×3〜4セット or ネガティブ重視で4〜6RM
- 収縮タンパク質の刺激や速筋繊維と神経系の強化を目的
フェイズ1と打って変わって、高重量を扱います。
3〜5RM×3〜4セットで組んでいきます。
速筋繊維はネガティブ動作でも刺激されます。
高重量を扱うのが危険だと思われる種目は、ネガティブを重視した種目に置き換えて行ってもよいでしょう。
その場合は、4〜6レップス程度とします。
レストポーズも有効です。
レストポーズを行う場合は、もちろん1セットで十分です。
フェイズ3
【20〜40レップスで構成するハイレップスプログラム】
- 1RMの35〜40%×20〜40レップス×3〜4セット
- 筋肉に化学的ストレスを与えることを目的
ここでもガラッとトレーニングは様相を変えます。
軽い重量を用いて、ハイレップスで行うフェイズです。
軽い重量を扱うことにより、関節や神経系を休めることもできます。
とはいえ!!
やってみるとわかりますが、ぶっちゃけこのフェイズが一番地獄です。
焼けつくような痛み、「バーンズ」に襲われます。
大体20レップ前後で、痛みが現れ始めます。
動作を続けることが難しくなったら、数秒間休みます。
そして、痛みが引いたらすぐ再開し、30〜40レップスを目指します。
マンデルブロトレーニングについては、がっつりレポート記事を書いています。
より詳しく知りたい人はコチラもどうぞ。
こんにちは、ももじり(@momojiri_fit)です。 今回は2019年のバルクアップから取り入れた、マンデルブロトレーニングについてのレポート。 マンデルブロトレーニングの概要[…]
山本先生と言えばマンデルブロトレーニング!
学べることがめちゃくちゃ多いプログラム!
中級者以上で筋トレがマンネリ化しているトレーニーにはオススメ!
「ウエイトトレーニング-理論編-」 まとめ
ここまでのポイントをまとめます。
項目 | 内容 |
---|---|
マインドセット | どんな方法でも一定の筋発達は起こる。故に思考停止してはダメ。 |
筋発達はストレス応答 |
上記フェーズがあり、オーバーワークは存在する。 |
101の刺激 | オーバーワークを避けて、筋肥大に足る刺激は101の刺激で十分。 |
「物理的刺激」と「化学的刺激」 |
|
最適のウエイトトレーニング | 【トレーニング頻度】
【セット数】
【レップス・TUT】
【インターバル】
|
ウエイトトレーニングプログラム |
|
本書には、ブログでは紹介しきれない情報がまだまだあります。
追い込みのテクニックやプログラムモデルなど、特盛りの内容です。
今回、エビデンスとしてあげた研究のリファレンスなども掲載されています。
筋肉の成長を考える上では、凝り固まった考え方は結構危険です。
本書を読めば、今までにない視野を手に入れることができるかもしれません。
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