減量明けて、ついに増量期だ〜!
いっぱい食べるぞ〜!
ちょっと待って!
たしかに食べられる食事は増えるけど、無闇に過食すればいいってものでもないよ?
え、そうなの…?
増量ってオーバーカロリーが大事なんだよね?
オーバーカロリーは前提だけど、その中でも意識した方がいいことはあるよ。
増量期のキーポイントを押さえておこう!
こんにちは、ももじり(@momojiri_fit)です。
今回はオフシーズン、つまり増量期について。
バルクアップとも言います。
ボディメイクは基本的に、「増量期⇆減量期」で成り立ちます。
そして、スタート地点が人によって異なります。
自分がどちらから進めていいかわからない場合は、過去記事を参考にしてみてください。
こんにちは、ももじり(@momojiri_fit)です。 先日、こんなツイートをしました。 ハタチのクソガキだった頃は、「10年経ったら、きっとメタボでハゲで汚いおっさんになってる[…]
文字通り「増量」する訳ですが、ただ単に食べまくればいいという訳ではありません。
「増量期=怠惰な生活」といった勘違いをしないようにしましょう。
僕自身、数年間の増量期を経験して、たくさん失敗もしました。
しかし、諦めずに試行錯誤を繰り返しながら地道にボディメイクをしてきて、少しずつ効果も見えてきました。
Twitterは日々マウント合戦の修羅の国だけども、何事も過去の自分に勝ててれば良しとしようではないか。
ダメダメだった昔の自分を一番よく知ってるのは自分なんだから。
競技でもない限り、他人との勝敗の概念なんてワシはいらん。どーでもいい。 pic.twitter.com/bBp7D3QIW5
— ももじり五千人将@筋トレ×ブログ (@momojiri_fit) 2021年6月30日
謙虚な心を失って調子乗ってた頃が、一番脂肪も乗ってた。
ちなみに、体重ほぼ同じ。 pic.twitter.com/iqByfuTwhy— ももじり三千人将@筋トレ×ブログ (@momojiri_fit) 2021年1月5日
パーソナルトレーナーの資格(NSCA-CPT)有しているので、バッチリアドバイスできるかと思います。
これからボディメイクで増量に取り組む人は、ぜひ参考にしてみてください。
- バルクアップの本質
- ムダのない増量のための計画の立て方
- ムダのない増量に適したカロリーやPFCバランス
増量期(バルクアップ)のポイントと失敗例
おさらいになりますが、大切なことなので増量の目的を再度確認しておきましょう。
増量期の目的
極力脂肪をつけずに、筋肉を増やす
これが、目的。
逆に避けたい状態とはどのようなケースでしょうか?
考えてみましょう。
- ほとんど脂肪で体重が増える
- 筋肉が全く増えていない
こういった失敗は考えられます。
僕も実際に経験があります。
しかし、これらにはそれなりの原因があります。
一つずつ見ていきましょう。
バルクアップ失敗① 脂肪ばかり増える
増量によって体重が増えたはいいが、その内訳のほとんどが脂肪であった場合、必死に減量で脂肪を落とした苦労が水の泡ですよね。
では、なぜこのようなことになってしまうのか。
原因は、闇雲な増量計画にあります。
そもそも、計画なんてものがないことも。
減量に関しては「期間」や「体重」など、目標となる数値を設定することが多い。
しかし、こと増量となると、釈放された囚人の如く自由を謳歌し始めます。
漠然とした指標を都合よく解釈して…
とにかくオーバーカロリー!!
食べることもトレーニング!!
内臓も強くするために食べる!!
なーんて、聞きかじった情報で突っ走ります。
年齢が若かったり、消化・吸収能力が高い人の場合は、こういったゴリ押しが有効な場合もあります。
しかし、万人に通用するものではありません。
YouTubeの爆食動画などはあくまでエンタメ!
増量を免罪符に、破茶滅茶に食べていい訳ではない!
バルクアップ失敗② 筋肉が増えない
これは、先ほどの失敗の逆パターン。
食が細い人や、脂肪がつくことを極端に恐れてオーバーカロリーを達成できていない人に多い。
増量期では筋肉を増やすことが目的の一つです。
もちろん極力脂肪をつけないことに越したことはないですが、筋肉を増やせないのであれば本末転倒。
”極力”脂肪をつけないことが理想ではありますが、増量期での脂肪の蓄積は必然です。
必ずついてしまうものなのです。
「筋肉を増やす」という明確な目的があるならば、恐れずに食べましょう。
そうは言っても…
食べても食べても体重が増えないんだよ…
病気や特殊な体質な人を除いて、体重が増えない人はある程度共通した原因があります。
そういった人には、関連記事にて太れない理由を解説しています。
バルクアップできない人はこちらの記事も!
めたぼーくん バルクアップ中なんだけど、なかなか体重が増えないんだよね… ももじり 今は、1日どのくらいの食事量なのかな?? めたぼーくん 特に計算はしていないけ[…]
最も大きな目的を見失ってはいけない!
太ることを恐れない勇気も必要!
ムダのないバルクアップが大切
一般的に、ボディメイクでは減量期をイメージされることが多いと思います。
しかし、体型のベースとなる筋量を確保する増量期も非常に重要な期間です。
特に身体のサイズアップは増量期にしかできません。
つまり、ムダのないバルクアップはボディメイクで超重要なのです。
先ほどのような、増量について様々な悩みを抱える、迷える子羊達にも解決策はあります。
ムダのないバルクアップのために
- 増量計画
- 増量用のカロリーやPFC設定
このあたりをしっかり詰めていきましょう。
順に解説します。
脂肪を削る減量期と筋肉をつける増量期は表裏一体!
ボディメイクに近道はないが、遠回りは避けられる!
増量期(バルクアップ)の計画
増量期も計画的に行うことが理想です。
えー!
計画なんて減量期くらいでいいよぉ…
増量期には自由にやらせてよぉ…
気持ちはわかります。
ですが、やはり初心者が知識や経験もなく、自由奔放に増量すれば上で紹介した失敗に陥りかねません。
とはいえ、「知識や経験」を積めば、ある程度は自由度高く行えるのも増量期。
減量期より神経質になる必要はないでしょう。
まずは、増量計画に必要な要素を整理します。
増量計画
- 増量幅(体重)
- 増量期間
- トレーニング強度
この3点を押さえる必要があります。
計画的バルクアップ① 増量幅を考える
本来は筋肉量の増加を把握すべきですが、それを正確に行うのは不可能に近い。
なので、一般的には体重を指標とします。
次に、どのくらい増量するかを考えることが大切です。
増量幅の目安
1シーズンあたり
- 体重の10%程度
- 10kg以内
ボディメイク目的であれば、このあたりが妥当。
そして、ここで大切なのは、必ず次回の減量を視野に入れること。
減量を考えずに、いたずらに体重を増やすと、後々かなり苦労します。
増量幅は基本的に逆算で求めます。
最終的に次回の減量終了時の体重を何Kgで仕上げたいか。
これを念頭に置いておく必要があります。
かなり丁寧に筋肥大に取り組んでも、年間で増加する筋肉量は1〜2Kg程度と言われています。
これを踏まえると、次回の減量を終えた際に1〜2kg増えた体重が理想に近いと言えます。
初心者では、これを大きく逸脱した筋肉量を獲得できる可能性があります。
※俗に言う初心者ボーナス
参考例を見てみましょう。
増量幅決定のモデルケース
- 増量開始(体重:68Kg)
- 増量終了→減量開始(体重:75Kg)
- 減量終了(体重:69〜70Kg)
増量幅:+7kg
減量幅:-5〜6Kg
増えた筋量:+1〜2Kg
- 最終的に同じ体脂肪率であることが前提
- 増量開始時のコンディションによる
こんな感じであれば、無理な減量にも発展せずに増量できると思います。
増量幅はゴール設定を明確にすることで、自ずと決まる。
減量を視野に入れた増量が大切!
計画的バルクアップ② 増量期間を考える
増量幅が決まったら、お次は増量期間。
ここでも、基本的には逆算で求めます。
過去に減量経験があると、かなり精度の高い計画立案が可能になります。
どのくらいのペースで自分が何Kg減量できるか把握していると、いつから減量すればいいかが明確になるからです。
つまり、増量期だけでなく、ボディメイクスケジュール全体を決められます。
とはいえ、無鉄砲ではリスクもあります。
まず、無理のない減量のペースはマイナス2〜3Kg/月程度。
- 体格や体調によって異なります
- 体重の停滞も考慮する必要があります
これを踏まえて、先ほどのモデルケースで考えてみましょう。
増量期間決定のモデルケース
- 減量幅を算出(減量開始体重-減量終了体重)
75Kg-70Kg=5Kg - 減量期間を算出(減量幅÷減量ペース)
5Kg÷2Kg/月=2.5ヶ月 - 増量期を算出(仕上がり時期-減量期間)
増量開始を1月、仕上がりを8月とした場合
8月-2.5ヶ月=5.5月
この例では、増量をスタートした月から5月半ばまでの、5.5ヶ月間が増量期にあたります。
かなりカッチリ算出していますが、ここまでは必要ないでしょう。
と言うのも、減量や増量のペースは一定ではないということと、道中のトラブルは付き物だからです。
個人の基礎代謝を正確に把握するのは困難です。
それに加えて、体調や消費エネルギーも不明確。
計画は立てますが、十分に余白を持たせた増減量のペース配分、期間設定が大切です。
また、上のモデルケースでは数ヶ月スパンでの増減量を紹介していますが、1〜2ヶ月程度で増減量期をサイクルさせる方法もあります。
短スパンでのサイクル法
- 体重の10%増量
- 体重の5%減量
本格的な減量開始まで①と②を繰り返す
この方法は、あの山本義徳先生も推奨されている方法です。
僕も実際に取り組んだ経験もありますが、体脂肪が増えにくい感覚がありました。
自分自身の増減量経験は圧倒的な資産。
いろんな絶対値はやりながら見つけよう!
期間設定は余裕を持って!
計画的バルクアップ③ トレーニング強度を高める
増量期は体重、さらに詰めて言うならば筋肉を増やす期間です。
筋肉が増えることに伴って、増えていきやすいものがあります。
ズバリ、筋力です。
増量期にはたくさんの栄養を摂りながらトレーニングを行います。
筋力が伸びやすい期間と言えるでしょう。
この段階では、積極的に高重量を扱っていきたいところ。
筋肥大の原則に「漸進性過負荷の原則」という原則があります。
プログレッシブオーバーロードとも呼びます。
もちろん、それなりの疲労マネージメントを行うことは前提とし、高重量を扱うことは基本中の基本にして、筋肥大にとっても有効な手立てとなります。
ここで注意したいのが、1RMを伸ばす訳ではないというところ。
ボディメイクが目的であれば、あくまでセット重量を伸ばすことを意識しましょう。
使用重量は数字で表現できる成果指標の一つ!
高重量で筋肉に過負荷をかけるのは、増量期にとるべきアプローチ!
増量期(バルクアップ)のカロリーやPFCバランス
続いては、カロリーやPFCバランス設定。
増量計画を立てたら、今度は具体的な日々の歩み方。
全体の道のりを把握したら、どのように進んでいくかを決めましょう。
増量期の摂取カロリー設定
まずは基本となるカロリー設定。
ただの爆食は避けたいところ。
結論。
ムダのないバルクアップの実現には…
増量期の設定カロリー
まずは、これで様子を見ることをオススメします。
自分の体型が変化しない範囲のカロリーをメンテナンスカロリーと言います。
えーと…
自分のメンテナンスカロリーが何Kcalかわからないんだけど…
減量経験がある人は大体把握していたりしますが、初めての人はわからないですよね。
個人のメンテナンスカロリーは変数が多く、答えられません。
しかし、予測はできます。
過去記事にて解説していますので、関連記事の目次から「カロリー」の章をご覧ください。
めたぼーくん ダイエットやりたいんだけどなあ。 具体的に何からやっていいかがわからない… ももじり ダイエットはシンプル! やせられる仕組みは意外とシンプルだよ! […]
これに+500Kcalした摂取カロリーで日々を過ごします。
数週間体重を確認しつつ、必要に応じてカロリーを増減させましょう。
ムダのないバルクアップには、「適度に過食」という少し器用なことが必要!
自分の身体を知る意味でも、摂取カロリーに対する反応は覚えておこう!
増量期のPFCバランス
PFCバランスはボディメイクにおいて、非常に大切な要素ですが、特に減量でのイメージが強いと思われます。
しかし、増量期にもPFCバランスを意識することで、ムダを避けられます。
増量期のPFCバランス
- P(タンパク質):20〜25%
- F(脂質):15〜20%
- C(炭水化物):60%
増量期の特徴として、タンパク質は減量時の方がより多く必要になります。
どちらかと言うと炭水化物をより多く摂取したいところ。
脂質に関しては減量時同様、抑えつつも良質な脂をセレクトする感じ。
とはいえ、増量期です。
一般として「オフ」と称される期間。
個人的には、ある程度の自由度を設けて「食」を楽しみたい派です。
自分の中で価値を考えて、自由に食べることも大切だと考えます。
PFCバランスは増量期でも意識する方が良い結果に繋がりやすい!
しかし、食を楽しめるタイミングも増量期。
優先順位を考えて付き合っていこう!
増量期の食事タイミング
併せて食事のタイミングも考えると良いです。
ズバリ結論。
トレーニング前後に全集中。
コレは減量中もオススメですが、増量中でも変わりません。
トレーニング前後に全集中
- トレーニングの数時間前に軽食を摂る
※もしくは1時間前にプロテイン - トレーニング中にもアミノ酸やカーボドリンクで栄養補給
- トレーニング直後はプロテインで素早くタンパク質補給
- トレーニング終了から30分〜1時間後に高炭水化物+高タンパク質食
栄養が満ち足りた状態でトレーニングすることで、エネルギー不足になりづらく、トレーニングの質もあがります。
また、トレーニング後はインスリンヒエラルキーの効果がありますので、食事によるエネルギーは筋肉に優先的に供給されます。
めたぼーくん 増量期なんだけど、極力脂肪をつけたくいな〜 ももじり ボディメイクなら脂肪は避けたいよね。 増量でもインスリンを意識すれば、脂肪の蓄積を抑えられるかも。[…]
つまり、トレーニング後はカロリーの高い食事を摂っても、エネルギーが脂肪に届きにくい状態。
ここで、より多くのカロリーを摂ることをオススメします。
トレーニング前後にカロリーを全集中!
筋肥大を促進したり脂肪蓄積を防止できる!
増量期も記録は資産となる
ここまで、読んでくださった読者のみなさんが感じていることを代弁致しましょう。
増量期のくせに、色々面倒くせえな…
オフなのに意識すること多くないか…
はい。そうなのです。
何も否定しません。
面倒くさいんです。
減量期に比べれば多少の自由度はありますが、増量期であってもそれなりにムダを省こうとするとこんな感じになります。
当然、数字と向き合うことになります。
となれば、記録が必要。
増量期で記録すべきこと
- 体重
- 体脂肪率
- カロリー収支
- PFCバランス
- 使用重量
詰まるところ、減量期と同じなのです。
しかし、これが習慣化したら、数年後に自分なりの最強メソッドが構築されます。
増減量する度にアップデートされる、自分だけのボディメイクデータベースです。
プラスα、それで得られる経験も財産となるでしょう。
記録は客観的に自分を観察できる。
記録の山が、自分だけの最強メソッドを作る!
コツコツ積み上げていこう!
【増量期最適化】ムダのないバルクアップ まとめ
では、ムダのないバルクアップ法をまとめましょう。
項目 | 内容 |
---|---|
増量期の目的 | 極力脂肪をつけず筋肉を増やす |
増量計画を立てる |
|
増量期のカロリー | メンテナンスカロリー+500Kcal |
増量期のPFC |
|
増量期の食事タイミング | トレーニング前後にカロリーを集中させる |
オフ期と言われる増量期。
しかし、不摂生の開放期間ではありません。
見た目として脂肪が増える期間でもあるので、ボディメイクが進んでいる感覚を掴みにくいですが、身体の下地作りをする大切な期間です。
ボディメイクは一定期間を集中的に頑張るというよりは、ある程度安定した取り組みを積み重ねる方が効果的です。
増量も減量もボディメイクです。
どちらもブレることなく取り組んでいけると、成長も早いかもしれませんね。
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