ボディメイクなら脂肪は避けたいよね。
増量でもインスリンを意識すれば、脂肪の蓄積を抑えられるかも。
インスリン??
なんかのホルモン…だよね?
こんにちは、ももじり(@momojiri_fit)です。
ボディメイクにおける増量では、脂肪の蓄積は必然と言われています。
しかし、その度合いに関してはコントロールできます。
僕もかれこれ5年以上増減量を繰り返していくうちに、脂肪の”ムダな蓄積“は少しずつ改善できています。
色々試してきたノウハウの中でも、インスリンを意識した食事は効果的でした。
今回はそんなインスリンの作用や活用術をご紹介します。
- インスリンの働き
- インスリンと筋肉の関係
- できる限り脂肪をつけない食事
インスリンの働きとボディメイクへの影響
“インスリン“という言葉を、どこかしらで聞いたことがある人は結構多いと思います。
しかし、あまりその働きについては理解していない人が多いのではないでしょうか。
インスリンとは、すい臓のβ細胞から分泌されるホルモンのことです。
インスリンは常時微量に分泌(基礎分泌)されていますが、食事を食べて身体に”糖”が入ってくることで血糖値が上昇し、それを下げるためにインスリンの追加分泌が起こります。
つまり、糖質を摂取することが分泌のトリガーとなります。
インスリンの主な働き
- 血糖値を下げる
- 栄養吸収をサポート
これらの働きがあります。
筋肉の成長や脂肪合成にも関わる部分です。
しっかり理解しておきましょう。
インスリンの働き① 血糖値を下げる
インスリンの最も重要かつ有名な作用としては、血糖値を低下させることです。
血液中の糖を値を下げるということは、エネルギーである“糖”を身体の様々な部分に届ける役割があるのです。
インスリンは栄養の運び屋
運ばれた糖は「グリコーゲン」として筋肉や肝臓に貯蔵されます。
この機能がうまく働かない状態が、いわゆる糖尿病です。
血糖値が高くなりっ放しだと様々な疾患を誘発してしまいます。
また、血糖値の上がりやすさというものが食品ごとに異なります。
その指標を「GI値」と呼び、GI値が高い食品を食べるとインスリンもそれに呼応して大量に分泌されます。
「血糖値の急上昇+インスリンの過剰分泌」は脂肪合成にも繋がるため注意が必要です。
GI値に関しては過去記事でも解説しています。
めたぼーくん ダイエット情報でよく目にするGI値ってなんだろう?? ももじり あれは、血糖値の上がりやすさを示したものなんだ。 めたぼーくん へぇ〜、何かダイエッ[…]
身体の中で血糖値を下げる作用を持つのは、インスリンだけ!
インスリン分泌は超重要な機能であり、すい臓は超大切な臓器!
インスリンの働き② 栄養吸収をサポート
インスリンの働きは身体作りに大きく影響する理由として、栄養の代謝を促進することが挙げられます。
先ほど説明した通り「糖」に対しての働きはもちろん、三大栄養素の残り2つである、タンパク質と脂質に対しても働きかけます。
つまり、筋肉と脂肪にも影響します。
- 筋肉組織でのアミノ酸の取り込み
- 脂肪細胞内での脂肪合成、分解抑制
筋肉への影響
インスリンは、アミノ酸を筋肉細胞に取り込む働きもあります。
これによりタンパク質の合成が促されます。
筋トレ後に、プロテイン+”糖質”の摂取が有効と言われるのはこのため。
脂肪への影響
インスリンは脂質代謝も促進します。
たしかに、インスリンは「太る」。
って聞いたことあるな…
そこだけ切り取ってしまうと、そう聞こえますよね。
まぁ、間違いではありません。
インスリンによって、LPL(リポタンパクリパーゼ)とHSL(ホルモン感受性リパーゼ)と呼ばれる酵素がそれぞれ影響を受けます。
LPLとHSLの効果
- LPL(リポタンパクリパーゼ):脂肪を合成
- HSL(ホルモン感受性リパーゼ):脂肪を分解
【インスリンの影響】
- LPL:活性化
- HSL:抑制
つまり、脂肪の分解を抑えて合成を促します。
ボディメイクとしては、ありがた迷惑な効果。
とはいえ、人間の仕組みに文句を言っても仕方ありません。
認識だけして、対策を打つとしましょう。
インスリンは栄養の運び屋とも言われている!
筋肉も作るが、脂肪も作る!
インスリンと筋肉、太りづらい身体とは
筋肉が多いと”太りづらい身体“になる。
なんて言われます。
一般に言われるのは「基礎代謝アップ」。
もちろん、それも理由の一つ。
しかし、まだ理由はあるんですね。
ここでもインスリンが関係してきます。
- インスリンヒエラルキーの影響
- グリコーゲン貯蔵量が増える
インスリンヒエラルキーの影響
ネーミングからして、なんとなく想像がつく方もいるかもしれません。
実は、インスリンには作用する優先順位があるのです。
インスリンの働く順番
- 筋肉
- 肝臓
- 脂肪
この順番で糖が吸収されていきます。
そして、インスリンの働きは筋肉が多いほど脂肪まで届きづらくなります。
逆に筋量が少ないと、インスリンが脂肪に働く割合が増えてしまいます。
グリコーゲン貯蔵量が増える
今は筋量少ないけど、そもそも脂肪への働きは一番最後やん!
じゃ、太りにくいやん!安心やん!
インスリンヒエラルキーを知って、こう思う人も少なくないでしょう。
しかし、そういう訳にもいきません。
それには、グリコーゲン(糖)の貯蔵量が関係します。
インスリンは糖を全身へ届けます。
下の図のように、筋肉や肝臓のグリコーゲン量がいっぱいだと、脂肪細胞へどんどん糖が送られて脂肪蓄積に繋がってしまいます。
グリコーゲンの貯蔵量と筋量
グリコーゲン貯蔵量は筋量に依存します。
筋肉が多ければグリコーゲンをたくさん貯蔵できます。
筋肉はグリコーゲンの「保管庫」としての役割もあるので、筋肉が少ないとグリコーゲンがすぐに満杯になってしまうのです。
インスリンヒエラルキー同様、筋量が多いとお得というわけですね。
インスリンで脂肪をつけない食事
さて、インスリンの特性を理解した上で、どのようにして食事に落とし込めば良いのか。
考えるべき指針はこれ。
ここまでで、ほぼ答えは出ていますね。
結論は一つ。
なんともフツーの答えで申し訳ありません。
しかし、これが最も太りづらい食事タイミングになります。
また、プラスαで工夫も加えましょう。
- グリコーゲンを消費する
- インスリン感受性が高い
- 1日のカロリーバランスを考える
それでは、順番にいってみましょう。
筋トレでグリコーゲンを消費する
最もわかりやすいのは、筋トレで筋肉中のグリコーゲンを消費してあげること。
トレーニングにはエネルギーが必要です。
それを筋肉中のグリコーゲンで補ってやりましょう。
筋肉中のグリコーゲンを十分に使っておくことで、インスリンは主に筋肉に糖を届けます。
これにより、インスリンによる糖の補填が脂肪にいかないようにするのです。
インスリン感受性が高い
「インスリン感受性が高い」とは、簡単に言うと”インスリンが効きやすい状態”といったイメージ。
この状態を作ることで、インスリンの効果をより高めることができます。
そして、この絶好の栄養吸収チャンスなのが、筋トレ後3時間以内のタイミング。
このタイミングでは、“筋肉における”インスリン感受性が非常に高くなっています。
しっかりとタンパク質や炭水化物で、栄養補給を狙うことが望ましく、太りにくいと考えられます。
また、インスリン感受性はサプリメントでも高めることが可能です。
トレーニング後の食事は、筋肉への栄養補給もできて太りづらい!
まさにベストタイミング!
1日のカロリーバランスを考える
最も効果的な栄養吸収のチャンスは、筋トレ後の食事でした。
であれば、1日のカロリーの多くをそこに集中させましょう。
これに関しては、具体的に全体の何%と明言することが難しいです。
それは、個人の体組成や運動量がバラバラだから。
とはいえ、がむしゃらにカロリーを詰め込めばいいという話でもありません。
お腹を壊しても意味はないので。
きちんと消化・吸収できて、初めて自らの血肉になるのですから。
1日のトータルカロリーの30%程度から始めて、様子を見ることをオススメします。
その上で、できるだけ体重や体脂肪率も測って、身体の変化を観察すると良いです。
使える情報は全て使って、自分なりのベストバランスを見極めることが大切。
食後に多くのカロリーを集中させよう!
増量期でも、このタイミングなら比較的脂肪の蓄積は防止できる!
インスリンとボディメイク まとめ
今回はインスリンについて解説しました。
我々の身体に備わる大切な機能であると共に、ボディメイクでは付き合い方を考えなければならないものです。
まとめておきましょう。
項目 | 内容 |
---|---|
インスリンの働き |
|
インスリンと筋肉の関係 | 筋肉量が多いと太りづらい身体になる
|
インスリンを考慮した脂肪をつけない食事 | 筋トレ後の食事は脂肪になりにくい
|
今回は増量期のトピックとして紹介していますが、本記事の内容は減量期にも当てはまります。
ボディメイク全体として役立つ知識ですので、オールシーズンで活用してください。
関連記事
増量期に最適なカロリーやPFCは?ムダのないバルクアップ法とは